登場人物多すぎ事件【特定社労士第16回倫理小問(2)】
特定社会保険労務士試験第16回の倫理の小問(2)を勉強しています。
問題の内容
問題の内容は連合会のホームページにありますので、そちらを参照する方がよいと思います。
ここでは、ざっと問題文の概要を説明します。
派遣労働者Dは、派遣元C社から派遣され、E社で働いていました。
E社のFという人物が、Dにパワハラ行為を行いました。
退職したDは労推法に基づき、派遣元会社C社に対して調停手続きを申し立てました。
C社は、特定社会保険労務士乙に、C社の代理人となってDの事件を対応するよう依頼しました。
乙は、派遣先会社E社の協力を得て、当時のDとFの事情を聴取し、Dとの調停に臨みました。
Dとは合意に至らず、調停は打切りにより終了しました。
乙のC社から受任した業務が終了しました。
その後、半年ほどして、Dから乙に連絡が入り、
派遣元C社とは民事訴訟を起こすべく準備している。Fから受けたパワハラの件は、別途派遣先E社に対して調停手続きを申し立てたい。あなた(乙)にE社との事件について、自分(D)の代理になってほしい
といったことを依頼されました。
さて、乙はDの依頼を受任できるでしょうか、という問題です。
試験当日に感じたこと
試験当日、最初に倫理から解き始めた私は、この小問(2)にとりかかったとたん、頭が真っ白になりました。
- うっわ、文章長っ!Σ(゚д゚;)ドヒャー
- 乙にC社にDにE社・・・だっけ?あれ?パワハラしたのはE?F?あれ、どっち??
- 頭がこんがらがる(;´A`)
- これ、受任できないでしょ(;´Д`)
- え、え、でも、どう書く?派遣なんて初めて・・・:(;゙゚'ω゚'):
てな感じ。
登場人物が多くて、これまでにない傾向の文章だったので、とにかく焦りました。
やばい!全然分からん!焦っている、どうしよう、冷静になれって自分に言い聞かせました。でも心臓がバクバク言って、どうしようもなかったです。
受任できないという結論は出ているけど、それをどう文章におとしこむか、論理だてて説明するか、とてもできそうにないような途方に暮れた気持ちになりました。
自分の当時の解答
まずイ(受任できない)と回答しました。
250文字のところには、
実は覚えていません><
当時、時間が余った30分の中で、全面的に書き直したことは覚えています。
ちなみに私のこのときの倫理の得点は5点でした。
多分小問(2)のイと回答したところだけで5点もらえたんだと思います。
文章のところは全滅かと。
河野先生おきらく先生の解答例から分かること
河野順一先生「紛争解決手続代理業務試験特定社会保険労務士試験過去問集第17回(令和3年度)試験対策版」と
おきらく先生のKindle「おきらく社労士の紛争解決手続代理試験 解答例(第16回~第10回試験)読めばわかるシリーズ」では、
両者ともこの問題は、「受任できない」で一致しています。
それで、肝心の理由のところはというと・・・・
いずれも上手にまとめており、私が試験中にここまで書けるかというと、全く無理だなと思いました。詳しくはそれぞれお二方の著書をご確認ください。
コツコツと部分点を稼ぐやり方で攻めるしかないかなあ・・・・。
河野先生は「対極にある」という表現がすばらしいです。読んだ瞬間、「そう!それ!私が言いたかったのはそれです!」と思いました。
おきらく先生は仮にDの依頼を受けた場合、E社の秘密を守るためにDの権利を十分に実現できないと書いてある点がすばらしいです。おきらく先生は、乙が忠実にE社との守秘義務を守りつつ、Dの業務を誠実に実現しようとする姿勢を明確にしており、より具体的に乙のジレンマを描き出していて、この短い文章の中にそこまでよく盛り込めるものだと驚きました。
要するに、両先生はすごい!ということがわかりました。
役立たずのブログで申し訳ありません。今はこれが精いっぱいです。